◆明治安田 J1リーグ▽第36節 G大阪1―1神戸(9日・パナスタ)

 試合前時点で首位・鹿島を勝ち点差8で追いかけていた神戸が、G大阪と引き分けて優勝の可能性がなくなった。

 中盤の攻防、セカンドボールなど、強度高く両チームが争う展開となった。

 0―0で迎えた後半では、35分に縦パスを通されたところから失点。引き分け以下で3連覇を逃す形となり、後がない神戸は突き詰めてきたサッカーで前へ圧力をかけ続けた。同44分、DF永戸勝也が最終ラインからロングボールをいれると、折り返しに佐々木が右足でボレー。ゴール左隅に執念の同点弾をたたき込んだ。逆転劇に期待するサポーターのボルテージも一気に上がったが、10分間のアディショナルタイムで勝ち越すことはできなかった。

 意地と意地がぶつかり合う好ゲームだったが、ドローで決着。神戸は、2007~09年の鹿島以来史上2チーム目の3連覇を狙ったシーズンだったが、悲願達成とはならなかった。試合開始からG大阪がかなりの圧力をかけてこようが、先制されようが、心身共にぶれずに出し切った一戦。試合後、今季から主将を務めるDF山川哲史は「(状況は)チームとしても分かっていましたし。そういう気持ちが出るのは当たり前と思うんですけど、シーズンを通して続けられていたかというとそうではない試合もあったとは思う。そういったところの積み重ね」と、戦いを振り返った。3連覇を目指したシーズンは2試合を残して偉業への望みが絶たれた。

「相手が対策してきた中で、連覇できた時はそれを上回っていけたと思う。ただ、今年に関してはそこを上回ることができなかった。そこの積み重ねで優勝には届かなかったのかなと思う」と、会見での吉田孝行監督と同じく「積み重ね」というワードを繰り返した。

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