バスケットボール◇全国高校選手権道予選 最終日 日本航空北海道122ー82札幌山の手(9日・室蘭市栗林アリーナ)

 決勝リーグが行われ、女子は、日本航空北海道が札幌山の手に122―82で勝利し、2年連続2度目の優勝を果たした。日本航空北海道、札幌山の手、北星学園女子が、12月23日開幕の全国高校選手権(ウィンター杯、東京)出場を決めた。

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 日本航空北海道が格の違いを見せつけた。試合終了のブザーが鳴っても、笑顔を見せることなく整列した選手たち。矢倉直親監督(63)は「僕はビクビクしてましたけど、本人たちは負ける気がしていなかったみたいですね。ずいぶん頼もしくなった」とうなずいた。

 札幌山の手との全勝対決となった最終戦。U18女子日本代表で、フォワードの庵原有紗(3年)が得点を量産した。第1クオーター(Q)こそ4得点だったが、第2Qに3連続得点を決めるなど14得点。厳しいマークを受ける中、U18日清食品トップリーグで全国の強豪と渡り合って鍛えてきた技術を生かし、チームトップの34得点をたたき出した。

 10月に入り、庵原を含むレギュラー選手の大半がインフルエンザに罹患(りかん)した。1週間以上全員そろっての練習ができず、9月末の同リーグを終えてからチーム状態は下降線をたどっていた。矢倉監督は「放心状態というか、その辺は苦しかった。このままじゃだめだというのを理解してくれたので、途中から右肩上がりに良くなってくれた」と短期間で立て直し、連覇が懸かる今大会へ。

終わってみれば全試合100得点以上の圧勝で全国切符をつかんだ。

 庵原は、レバンガ北海道のトーステン・ロイブルHCと家族ぐるみの付き合いがあり、同校に入学したのもロイブルHCの紹介だった。Bリーグ参入後最速で10勝に到達したレバンガの活躍にも刺激を受けているという背番号6は「目標は日本一を取ること。最後は決勝の舞台で優勝したい」。インターハイであと一歩届かなかった全国の頂点へ。創部3年目、集大成の舞台で夏の忘れ物を取り返しに行く。(島山 知房)

 ☆北星学園女子・佐藤文哉コーチ(最終戦勝利で最後の全国切符を獲得)「信じられない。ずっと勝てなかったチームだったので、最後こうやって勝てたのは感動している」

 【女子】〈1〉日本航空北海道〈2〉札幌山の手〈3〉北星学園女子〈4〉酪農学園大とわの森三愛

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