大相撲九州場所3日目(11日・福岡国際センター)

 幕内・熱海富士(伊勢ケ浜)が同級生で「旭富士」のしこ名で前相撲デビューした弟弟子でモンゴル出身のバトツェツェゲ・オチルサイハンの奮闘を力に変えた。幕内・阿武剋(阿武松)の重い当たりを受け左差しを許した。

それでも右でおっつけて構わず前へ。さらに左のど輪で力いっぱい押し込んで最後は押し出し、2勝目。東前頭3枚目だった先場所は2日目から5連敗し、5勝10敗。いつも通り「明日も頑張ります」と自らについては多くを語らなかったが、表情は柔らかかった。

 この日、旭富士が前相撲で初土俵を踏んだ。会場に向かう前、「いろいろ言われるかもしれないけれど、気にすることないよ」と助言した。20年10月の入門後は、一緒に稽古に励んだ。「5、60番取ることがある。一番稽古していると思う」と努力を認める。だからこそ長い研修生活を経てのデビューは「同級生としてうれしい」と喜んだ。現在の目標は三役昇進。「負けないように頑張りたい」と闘志を燃やした。

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