巨人からドラフト6位で指名を受けた浦和学院・藤井健翔内野手(18)が13日、都内で入団交渉を行い、契約金3000万円、年俸540万円で仮契約を結んだ(いずれも金額は推定)。背番号は自身が憧れる、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(33)と同じ「99」に決まった。

 ヤンキースの99番は今季、打率3割3分1厘、53本塁打でア・リーグのMVP候補とされる。「本当に好きな選手。バッティングを見ていて飽きないし魅力があるので、そこを目指す。『99と言えば藤井健翔』と言われるような選手になりたい」。本家同様、スケールの大きな選手になることを誓った。

 身長181センチ、体重96キロの恵まれた体格で高校通算35本塁打をマークした将来の大砲候補は、自他共に認める“練習の鬼”だ。時には早朝4時半に打撃練習を開始。約500球を打ち込み、コーチが「肩が限界」と音を上げるほどバットを振り込んでから試合に臨んだこともある。

 県営大宮球場の左翼防球ネット上部に直撃する推定140メートル弾を放ち、規格外のパワーを見せた逸話も持つ。同校OBで、元オリックスの坂本コーチは「強化練習の時は1日2000本くらい振っていた。バッティング中毒かと思うくらい振り続ける」と舌を巻いた。自身も「バットを振っている数は誰にも負けない」と、豊富な練習量に自信をのぞかせた。

 同校では本拠地・東京Dで「吹奏楽部の応援プラン」が出るほど、大きな期待を背負う。「一日でも早くジャイアンツの軸となる選手になりたい。(プロは)夢を見せてくれた場所。次は自分がファンの皆さんの夢になれるような選手になりたい」。努力を重ね「巨人の主砲」、「日本の主砲」への道を切り拓く。(加藤 翔平)

 ◆藤井 健翔(ふじい・けんしょう)2007年8月15日、岡山・倉敷市生まれ。18歳。小学1年でソフトボールを始め、中学では捕手。浦和学院では2年春にベンチ入り。今夏の埼玉大会は4番・三塁で出場も3回戦敗退。高校通算35本塁打。スイングスピードは160キロを超え、付いた異名は「浦学のジャッジ」。

50メートル6秒5、遠投100メートル。181センチ、96キロ。右投右打。

編集部おすすめ