◆第56回明治神宮大会第1日▽高校の部1回戦 山梨学院6―3帝京(14日・神宮)

 東京都大会を制し、16年ぶりに出場した帝京の初戦突破はならなかった。

 身長187センチの変則左腕・仁礼パスカルジュニア投手(2年)が粘りの投球を見せ、3―2で7回を終了。

8回表も簡単に2死を取ったが、その後に落とし穴が待っていた。

 3本の単打を許して満塁になると、山梨学院の1番・石井陽昇中堅手(2年)に右中間を破る走者一掃の二塁打を浴びて逆転を喫した。

 帝京の金田優哉監督(40)は、この回のポイントとして2死一、二塁からの一塁内野安打を挙げた。ゴロを処理した一塁手からベースカバーに入る仁礼パスカルジュニアへの送球がスムーズならアウトになるタイミングだったが、投手のスタートが遅れたためセーフに。指揮官は「取れるアウトが取れなかった。あのベースカバーが、すごく悔やまれる」と話した。

 仁礼パスカルジュニアは「ファーストとの連係のミスから、相手の打者につけ込まれてしまった。変化球を投げた時に、どうしても三塁側に1歩目を切ってしまう。それで一塁ベースに入るのが遅れてしまった」と無念さをにじませながら振り返った。

 一つのプレーで流れが山梨学院に傾き、全国大会での一勝を逃す結果になった。

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