ソフトボール ニトリJDリーグ・ダイヤモンドシリーズ第1日(15日、東京・ジャイアンツタウンスタジアム)

 日本一を決めるダイヤモンドシリーズが開幕し、西地区1位のトヨタが同2位の豊田自動織機を3―0で下し、16日の決勝に進んだ。先発右腕のメーガン・ファライモが7回無失点で完封すると0―0の5回に1死一、二塁から1番・島仲湊愛(そあ)外野手が右中間へ決勝の3ランを放った。

最も活躍した選手に贈られるMWP賞の島仲は「全日本総合での借りを絶対に返すという強い気持ちで臨んだ。(3ランは)つないでくれた2人と応援があって打てたので、勝ち切れて本当に良かった」と声を弾ませた。

 ひと振りで勝負を決めた。0―0で進んだ5回。下位打線で中前打、死球と好機をつくると、1死一、二塁から島仲が打席に向かった。豊田自動織機の左腕・山下千世には、ここまで2打席凡退。この打席も外角2球で追い込まれたが、3球目の力のある高めの直球をたたいた。打球はぐんぐん伸びて右中間フェンスを越え「1、2打席は外の球で打ち取られて、外は厳しいなと思っていた。それなので、中を張って思い切り行こうと思って。あそこまで伸びると思わなかった。数少ないチャンスで決めきることができて良かったです」。三塁ベースを回ると右拳を振り下ろし喜びを爆発させた。

 小学3年~6年のときは野球少女だった島仲。当時の将来の夢は「プロ野球選手」だったという。準決勝、決勝の会場はプロ野球・巨人がキャンプなどで使用するジャイアンツタウンスタジアム。「控室もプロ野球選手が(の絵柄が壁に)あって、気持ちが高ぶりました。歓声も近くで聞こえて、楽しくできました」とうれしそうに話した。

 レジェンドに挑む。チームとして3連覇が懸かる16日の決勝では、島仲にとって福大付若葉高(前九女高)で23歳上の大先輩・上野由岐子を擁する東地区2位のビックカメラ高崎と対戦。「全員が決勝の舞台に立てるわけではない。偉大すぎる若葉の先輩・上野さんと戦えることを、そこは楽しんで。私の持ち味の思い切りを生かして楽しんでプレーしたいと思います」と闘魂を込めた。

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