ロックバンド「銀杏BOYZ」の峯田和伸(47)、俳優の若葉竜也(36)が映画「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」(田口トモロヲ監督、来年3月27日公開)にダブル主演することが15日、分かった。

 宮藤官九郎氏(55)脚本、田口監督の初監督作「アイデン&ティティ」(03年)の系譜を継ぐ音楽青春映画。

この2人が再びタッグを組んだ。1970年代、楽曲も録音スタジオも手作りで活動する若手ミュージシャンらの熱狂的ムーブメントを指す「東京ロッカーズ」を、カメラマン兼マネジャーとして支えた地引雄一氏の自伝的エッセーを映画化する。

 峯田は英バンド「セックス・ピストルズ」でパンクに目覚め、上京した地引氏がモデルのユーイチ役。「あがく。もがく。叫ぶ。走る。見た人皆が『この映画の主人公はわたしだ』と思える映画に」と意欲を燃やした。バンド「TOKAGE」のボーカルのモモを演じる若葉は「やっとここまで来た、という一言です。『アイデン&ティティ』という映画に出会って、『こんな映画に出たい』という思いで走ってきました。これでもくらえ!って感じです」と意気込んだ。

 映画「ピースオブケイク」(15年)以来11年ぶりにメガホンを取る田口監督は「日本はロックフェス隆盛時代。

しかし、それらの礎を築いたロッカーと仲間たちの存在は知られていません。この真実の物語を伝えなくては死んでも死にきれない」と吐露。「日本のパンク、ニューウェーブ・ムーブメントを作った革命家たちの魂の軌跡、出演者たちの熱量を目撃してください」と気合十分に語った。

 バンド「グループ魂」でギターを担当するなど、音楽好きとして知られる宮藤氏も「『アイデン&ティティ』から生まれた『ストリート・キングダム』は言わば孫みたいな存在です。今では当たり前に使われる“インディーズ”という言葉が生まれた瞬間、その現場に立ち会った若者の興奮とヒリヒリを感じてもらえるよう頑張りました」と思いを込めた。

 〇…来年のNHK大河「豊臣兄弟!」に主演する仲野太賀と、ヒロインの吉岡里帆がミュージシャン役で出演する。仲野は「あまりにも偉大なパンクロッカーの魂に近づけるよう、全身全霊で役に挑みました」。吉岡は「自由で、色っぽくて、反骨的な格好良さを追求した彼ら彼女らの青春の瞬きを演じられることは特別です」と愛着を語った。共演は間宮祥太朗大森南朋中村獅童、中島セナら。

編集部おすすめ