大阪の水族館「海遊館」(大阪市港区)では12月1日に、4月9日よりリフレッシュ工事中の「アリューシャン列島」水槽が再オープンする。これに合わせ、エトピリカの成鳥(6羽)とともに、バックヤードで飼育員が人工保育したエトピリカの幼鳥(1羽)も展示することを発表した。

 今回展示するエトピリカの幼鳥は、今年8月25日にバックヤードで誕生。誕生直後から飼育員が親代わりとなり、エサやりや体重測定を行って育てている。10月20日からは飼育員が一緒にプールに入って遊泳訓練を重ね、成鳥と同じように泳げるようになったという。現在は水鳥らしい姿になってきたが、成鳥に比べてクチバシが小さく黒ずんだ色をしており、まだまだ幼くあどけない姿を見ることができる。

 エトピリカは、環境省レッドリストで「絶滅危惧IA類」(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に分類されており、日本国内では北海道の一部地域でのみ繁殖している。担当飼育員は「『アリューシャン列島』水槽という新しい環境に早く慣れてほしいです。またバックヤードでしっかり遊泳訓練しましたが、まだまだぎこちない泳ぎ方でとても愛らしいので、たくさんのお客様に幼鳥の間だけの魅力をご覧いただきたいです」と、同館を通じてコメントした。

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