静岡県立美術館(静岡市駿河区谷田)で開催中の「金曜ロードショーとジブリ展」で20日、入場者10万人達成記念セレモニーが行われた。10万人目となったのは山梨県笛吹市の金山さん一家で、中トトロと小トトロのぬいぐるみ、図録が記念品として贈呈された。

小学2年生の茉叶(まかな)さんは「本当にびっくりしました。もらったぬいぐるみと一緒に寝たいです」と満面の笑みを浮かべた。

 金山さん一家は、休日となった「山梨県民の日」を利用して来館した。スタジオジブリと日本テレビ系の「金曜ロードショー」はともに1985年にスタート。展示ではアニメ作品の資料などとともに、過去40年の日本の世相を振り返る構成となっている。スタジオジブリ作品のポスターの中に飛び込んで、主人公のように撮影できるフォトスポットなどもある。一家は「風の谷のナウシカ」に登場する王蟲(オーム)の展示を楽しみにしていた。茉叶さんの父・和徳さん(51)は、「移動中の車内では、気持ちを盛り上げるために、ナウシカの映像を流していました」と語った。

 家族全員がジブリ好きで、和徳さんは「紅の豚」、母の麻美さん(40)は「もののけ姫」、茉叶さんは「崖の上のポニョ」が一番のお気に入り。茉叶さんは金曜ロードショーの放映作品を毎週和徳さんに尋ねるほど楽しみにしており、「ジブリ作品と分かると、とてもうれしそうにしています」という。

 同展は来年1月4日まで開催。同美術館が最多入場者数を記録した企画展示は「ロダン・大理石彫刻展」(1994年)だが、それを上回るペースだという。

今後も来場者数に応じた記念セレモニーを予定している。入場券はローソンチケットなどで販売しており、会場での販売は行っていない。一般・大学生1900円、中高生1500円、70歳以上は1000円(いずれも税込み)で小学生以下は無料。土日祝・振替休日と、12月23日以降は日時指定予約制。

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