◆男子テニス ▽横浜慶応チャレンジャー第4日(20日、横浜・慶大日吉コート)

 元世界ランキング4位で、現158位の錦織圭(ユニクロ)がベスト8に進出した。2回戦で、同374位の韓国選手に6-4、6-1のストレートで勝ち、準々決勝では同288位で第5シードの内田海智(富士薬品)と対戦する。

 1回戦と同様に、この日の2回戦も、勝っても笑顔はなかった。「1ミリもうれしくない。内容が伴っていないし、(プレーへの)不満は多い」。1回戦よりも、出力を上げてスタートし、4-0とリード。しかし、出力を落とすと4オールに追いつかれた。

 プレーの波が上下し、思い描いたようにはプレーができない。腰のけがを抱えながらの復帰戦なので、致し方ないが、「年々、(感覚を)取り戻すのが遅くなってきた」と感じている。「(自分が)フェデラーみたいに、戻ってきて、すぐ結果出してと言う天才型じゃないというのにショックも受ける」と、自虐の苦笑いだ。

 それでも、16日に閉幕したツアー最終戦ATPファイナルの世界王者アルカラス(スペイン)-世界2位のシナー(イタリア)の決勝は食い入るようには見た。特にシナーは「自分の理想のテニス」というだけに、「対戦したい」と話す。そのためには「これ(苦しいプレー)を続けていくしかないと。自分を盛り上げていかない限りは、プレーも上がってこない」。

その先に、シナーとの一戦が待っている。

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