京都文化博物館では、2026年に京都で開催される「寛永行幸四百年祭」を記念した特別展「寛永 太平がはぐくむ美」を、来年9月19日~11月15日の会期で開催することを発表した。

 寛永3年(1626年)の9月6日から10日まで、江戸幕府を統べる大御所・徳川秀忠、将軍・家光が後水尾天皇を二条城に招き、もてなした出来事が寛永行幸。

大坂夏の陣で豊臣家が滅亡してから11年後のことで、朝廷と幕府の融和と平和の到来を象徴的にあらわす政治儀礼だった。5日間にわたる催しでは、善美を尽くした座敷飾り、贅沢な料理、舞楽、能楽、和歌や管弦の遊びなど、最上級のもてなしが繰り広げられたという。

 またこの時期は、本阿弥光悦、俵屋宗達、野々村仁清、池坊専好など名高い芸術家が生まれてきた時代であり、この時代に育まれた文化は「寛永文化」と称される。桃山時代とは異なる新たな文化が巻き起こった京都で、朝廷と江戸幕府が結び合った一大政治イベント。本展では、寛永文化と寛永行幸を軸に、江戸時代前半に開いた京都文化の粋を紹介する。

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