大相撲九州場所12日目(20日・福岡国際センター)

 横綱・大の里(二所ノ関)が連敗を2で止め首位を守った。関脇・王鵬(大嶽)に右で前まわしを取ると、左のおっつけで一気に寄り切った。

「左のおっつけが冴えていた。昨日、おとといは左からの攻めができなかったので厳しくいけた」とうなずいた。

 11日目に小結・隆の勝(常盤山)に敗れ、横綱昇進後初めての連敗を喫した。「吹っ切れて思い切り出来た。しっかり落ち着いて取れた」。この日朝は福岡市西区の部屋で立ち合いを確認し、てっぽうを入念に行い心身を整えた。過去5勝3敗の難敵を前に万全の状態でのぞんだ。

 秋場所ですでに年間最多勝を決めていたが2021年の照ノ富士以来となる70勝到達。日本出身力士に限れば1997年の横綱・貴乃花(78勝)以来だ。大の里は「数字は初めて聞いた。残り3日星を伸ばしたい」と先を見据えた。八角理事長(元横綱・北勝海)は「これからエンジンがかかってくる」と期待した。

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