大相撲 ▽九州場所第12日(20日、福岡国際センター)

 東前頭5枚目・義ノ富士(伊勢ケ浜)は大関・琴桜(佐渡ケ嶽)にはたき込まれ、4敗目を喫した。立ち合いで強烈に当たって中に入り、一気に攻め込んだ。

「いったと思った」。だが、俵に左足を乗せて残った大関より先に体が落ちていた。期待を胸に軍配を見上げたが、物言いもつかず、支度部屋で「もったいない。思い切りいって、自分から攻めて、あそこまで持っていって。悔しいですね」と唇をかんだ。

 思い切りのいい相撲で横綱・大の里、関脇・安青錦を破り、11日目まで8勝3敗と存在感を示していた。ただ、優勝争いについては「そこは全然意識せずに。今日は大関なので、それにしか集中していなかった」という。痛恨の4敗目で入幕3場所目での初優勝は厳しい状況となったが「気を抜かずにいきたい。今日みたいに前に出ていきたい」と視線を上げた。

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