音楽プロデューサーの秋元康氏が20日、東京・青海のダイバーシティ東京で自身が手がける新男性アイドルグループの構想を語った。

 三井不動産、東京ドームの2社とタッグを組んでスタートする新アイドルプロジェクト。

来夏のデビューを見込んでおり、オーディションは2次審査まで終了。秋元氏は「ゼロから作るのはアドレナリンが出る。どこまでお客様が集まっていただいて、どんな反応をいただけるのか楽しみです」と胸の内を明かした。

 一番の見どころは、48グループ以来となる専用劇場の設立。ダイバーシティ東京の6階にオープンする予定で、この日、自身も初めて現地を視察した。本格的な工事は始まっておらず、コンクリートが広がっているだけの状態だったが「ここから新しいものが生まれそうな予感はする」と期待を寄せた。

 キャッチコピーは“ゼロから目撃できるアイドル”。「『目撃』というのはこれからの一番のキーワードだと思う。僕はテレビ(視聴)でしたけど、この前のワールドシリーズも、目撃できたことがすごく良いなと思った」。約30分の取材中、何度も「目撃」の言葉を口にし、「容姿とか楽曲とかパフォーマンスよりもストーリーを欲しがってる思う。ドラマを抱えている子をどう演出するのかがポイントだと思う」と成長過程を見てもらうことの重要性を説いた。

 専用劇場の意義について「劇場は生。

生の面白さはコピーできない」と熱弁。「AKB48で言えば、デビューから20年たって『俺は前田敦子大島優子をあの劇場で見たんだよね』って言う人がたくさんいらっしゃると思う。その歴史こそが一番やっていて面白いなと。ここからどんなスターが生まれてくるのか、どんな楽曲がヒットするのか。目撃しませんか?というのが一番のメッセージです」と呼びかけた。

 これまでもおニャン子クラブ、AKB48、乃木坂46など数々のアイドルを世に送り出してきた。67歳になった今でも新しいグループをプロデュースし続けており、その原動力について問われると「好奇心があるんですよね」と即答。「好奇心がなくなったら潮時であり、引退の時期だと思う。好奇心が自分を奮い立たせるし、好奇心がなくなったらわざわざやらないと思うんですよね」と持論を展開した。

 女性アイドルをプロデュースしてきたイメージが強い中、新たに男性アイドルを手がけようと思った理由については「きっかは何もない」としつつ「人生振り返ったときに男性グループはあまりやってないなと思ったのが一番」と回答。「1980年代と違って歌もダンスもキレキレな人たちがいっぱいいる中でどんなことができるのは楽しみ」と胸を躍らせた。

 勝算について聞かれると「クリエイターって始めるときは100%なんですよ。

何年かかるのかわかりませんけど、当たることは当たる」と自信を見せる場面も。「このビル(ダイバーシティ東京)の名物になって、インバウンドの方も含めてみんなが見に来る時代が来ると信じてます」と将来像を描いていた。

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