西武の育成2年目左腕・シンクレア投手(24)が来季の左のリリーフ枠奪取を誓った。

 23年育成ドラフト1位で入団した193センチの長身左腕。

手足が長いがゆえに、「体を大きく使っちゃう癖があって、(制球が)定まらなくなっちゃう」と今季は制球難に苦しんだ。

 5月下旬からは青木勇人ファーム投手コーチ(48)の「絶対に眠っている部分がある」という言葉を信じ、マンツーマン特訓を開始。「可動域を広げるドリルだったり、もっと体の細かい部分を広げる投げ方を意識するドリルを考えてくれた。『こういうところも使えるんだ』と自分なら気づかないことにも気づかせてくれた」とコツコツと手応えを積み重ね、迎えた秋のみやざきフェニックス・リーグでは7試合8イニングで5四球12奪三振無失点と大きく飛躍。プロ入り後は3軍戦の出場が主で、「この2年間プロ相手に投げる機会があまりなかったけど、プロ相手に空振りも三振もいっぱい取れたのはすごく手応えがあった。プロ相手でも自分のボールは通用するというのを結果として見られたのが良かった」と確かな自信になった。

 自ら志願し参加が決まった、22日から沖縄で行われるウィンターリーグに向け、この日出発予定。テーマは引き続き「制球」。西武は今季、中継ぎ左腕として羽田や佐々木が1軍戦に出場するも定着には至らず。「まずはその1軍の左の中継ぎの枠を狙っていかないとなと。フェニックスでやってきたこと、ウィンターリーグでも結果を出して、来年のキャンプから期待してもらえたら」。勝負の育成3年目へ、強い覚悟を胸に沖縄の地へ足を踏み入れる。

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