演出家のテリー伊藤さんが21日、東京ドームで行われた長嶋茂雄さんのお別れの会に出席した。

 小学生の頃から大の長嶋ファンで、テレビの仕事を始めてから親交を深めたテリーさんは、長嶋さんからもらった巨人の帽子をかぶって出席した。

2000年、巨人が日本一になった際に長嶋さんがかぶっていた帽子だ。胴上げで宙を舞った後、長嶋さんから送られてきたものだった。「(長嶋さんも)一緒に東京ドームに来たいんじゃないかなと思ってかぶってきました。心の中にはいつも生き続けている」とテリーさん。献花では「ありがとうございました」と感謝を伝えたという。

 現在、東京国際大学の特命教授を務めているテリーさんは「昨日も大学でミスターの話をしてきた。野球部の子なんかは目を輝かせて話を聞いている。こうやって伝承されていくんだなと感じます」と語り、「ミスターってこんなにすてきだったんだよって語り部みたいに伝えていきたい」と自身の役割をかみしめた。

 「自身にとって長嶋茂雄とは?」の問いには「かけがいのない人生の道しるべだったなあ。明るい道しるべだったなあ」と表現。「自分が悪いことやろうとしても、こんなことやったらミスターにあとで報告できないよなって。いつか僕も、天国…かどうかわからないけどいくじゃないですか。

その俺が死んだときにミスターに報告できるような生き方をこれからもしていきたい」。テリーさんの頭の上で背番号「3」が見守っている。(瀬戸 花音)

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