女優・倍賞千恵子、俳優・木村拓哉が21日、都内で映画「TOKYOタクシー」(山田洋次監督)初日舞台あいさつに出席した。

 山田洋次監督の最新作。

2022年に日本公開されたフランス映画「パリタクシー」が原作で、東京を舞台にタクシー運転手・浩二(木村)と、人生の終活に向かう85歳のマダム・すみれ(倍賞)によるヒューマンドラマを描く。

 主演の倍賞は、公開初日を迎え「日本一の富士山を越えるような映画だと思う」とアピール。木村は「本日をもってお客様のものになると思うので、その瞬間を見届けにきました」と作品の“発車”を喜び、「何度も乗りたくなるタクシーになっていたらいいな」と願った。

 倍賞と木村の共演は、スタジオジブリのアニメ映画「ハウルの動く城」(04年)以来で、実写は初めて。倍賞は「(木村は)本当にまじめな方で、何でもちゃんと受け止めてくれて、気楽に出来て幸せでした。だいたいは、私が後部座席にいる状態でのお芝居だったので、バックミラー越しにお兄ちゃん(=渥美清さん)よりも大きな目が映るんです。すてきな目に力づけられて毎日楽しくお芝居ができました」と感謝した。

 木村は「(倍賞は)積まれてきた経験値は、自分と比べものにならないものがおありの方だけど、フラットな方。いつもほわっとした笑顔で包んでくださる。心地いい魔法をかけていただいているような気がしました」と明かすと、倍賞は照れくさそうに魔法をかけるような仕草(しぐさ)をみせた。

 共演の蒼井優が「今回は(東京を舞台にした)『TOKYO タクシー』でしたけど、新潟タクシーもできる、北海道タクシーもできると思う。木村さんのいろんな道府県のタクシーが見たい」とリクエスト。

木村は「え?」とたじたじな表情を浮かべながらも、「なら、やろう!」と全国制覇に意欲を見せた。

編集部おすすめ