全日本大学準硬式野球連盟は21日、阪神甲子園球場で「全日本大学準硬式野球 東西対抗日本一決定戦 甲子園大会」を開催。西日本選抜が、東日本選抜の3連覇を阻止し、初優勝を果たした。

 西日本選抜は初回、内野ゴロの間に先制すると2回にも追加点を奪った。3回に3点を失い、1点を追いかける4回、先頭の長森大将(金沢医科大5年)が左前安打で出塁した。後続が倒れ2死二、三塁の場面で、三塁走者の長森がホームスチールを敢行。投球がワンバウンドする間にホームを陥れ、同点に追いついた。東西対抗戦史上初の奇策で流れを摑んだ西日本選抜は、その後も追加点を重ね9―5で逃げ切った。

 長森は8月に後十字靱帯を損傷し歩行困難に。当初は大会への出場も不確定だったが、驚異的な回復力で出場を果たした。中学時代に監督からの助言で始めたホームスチールは、大学でも練習試合から度々行い、ここまで失敗したことはないという。西日本選抜の選手たちにも予告せずの奇策は「2死になったら行こうと思っていました。成功する確信がありました」と振り返ると「これだったら1人で1点とれるので」とニヤリ。足で西日本の初勝利をたぐり寄せた。

 昨年も出場した前原隼人主将(京産大4年)は「主将としての重圧があり、不安でいっぱいでした」と吐露。

それでもチームを勝利に導くべく「全力疾走など、野球人として当たり前のことを徹底しよう」と声かけをし団結力を高めると、最高の結果をもたらした。

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