ソフトボール女子日本代表で五輪3大会メダルのレジェンド・上野由岐子(ビックカメラ高崎)が22日、群馬・高崎市内で取材に応じ、来季現役続行を明言した。「特別けがをしたり、投げられなくなったりすることがない限り、1年でも長く選手をやっていきたいという思いに変わりはないです」と意欲を燃やした。

 実業団25季目は、4月に通算250勝、10月には通算2500奪三振の前人未踏の記録を打ち立てた。中盤からは先発の柱としてフル稼働し、7年ぶりにシーズン10勝もマーク。「正直、こんなに投げられるとは思っていなかった。去年は(シーズンを終え)自宅に戻ってきて2、3日後にはトレーニングに行っていたけど、今年は休みたいという気持ちが大きかったかな。逆にそれだけ頑張れたんだなと思います」と充実感を手にしていた。

 16日のニトリJDリーグのプレーオフ決勝でトヨタに4失点し、準優勝。決勝後は来季について「自分の感情がこの後、どう動くかにゆだねている。自分の心とも相談しながら来季を決めていきたい」と語っていた。1週間たって、「結果(連投の決勝で)、打たれちゃってまだまだだな。この年で、このコンディションで連投するためには何が必要なのか。どういうトレーニングを入れていかないといけないのか、何を変えて行かないのかと逆に気づかせてもらった」と来季への課題を考えていたという。「若い選手が出てくるのにこしたことはないけど、選手である以上、期待に応えられる選手でいたいなとは思っています」と思いを込めた。

 この日は、高崎市内のグラウンドで第4回を迎えた「ウエノラボ2025 supported by ミズノ」で中学生から大学生までの投手を直接指導した。選手を続けながらも後進に経験を伝えるために少なくとも年に1度は設けてきた指導の場。変化球やメンタルの持ち方、配球など自身の経験をみっちり伝えた。「いい投手が多いなと感じました。ソフトボールがうまくなるためにもっともっと上のレベルでプレーしていきたいという希望や夢、そういう感情が芽生えてくれるとうれしいな」と語った。

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