大相撲九州場所14日目(22日・福岡国際センター)

 横綱・大の里(二所ノ関)が3敗目を喫し、2場所連続優勝へ暗雲が立ちこめた。大関・琴桜(佐渡ケ嶽)に立ち合いで右を差したが、組み止められた。

普段なら左おっつけで一気に前に出る必勝パターンに持ち込めないと、右差し左上手を許し、最後は寄り切られた。「当たりが良くなかった」と唇をかんだ。土俵下では汗がびっしょりで顔をゆがめた。

 八角理事長(元横綱・北勝海)は「左からのあれ(おっつけ)が効かず止まってしまった。あんなに下がったのは見たことがない」と首をかしげた。幕内後半戦の九重審判長(元大関・千代大海)は「ちょっと痛がっていて、力も入らなかった。どこか本調子ではないと思った」と指摘した。

 3敗で依然首位だが、優勝には結びで過去本割で1勝7敗(不戦勝除く)の豊昇龍に勝つことが最低条件。安青錦との優勝決定戦の可能性もあるが、「3敗してしまった。もう何も考えていない」と足元を見つめる。2場所連続優勝そして日本出身では貴乃花以来29年ぶり年間4度制覇のため、最後の力を振り絞る。

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