俳優のオダギリジョーが23日、出演する映画「兄を持ち運べるサイズに」(中野量太監督、28日公開)の先行公開記念舞台あいさつに登場した。

 ダメ男の兄(オダギリ)の急死をきっかけに、家族が再集結する4日間を描いた物語。

家族の話ということもあり、今作を通じて母子家庭で育った背景を持つオダギリは「なぜか父親側の情報も入ってくるようになった」ことを明かし、「不思議な縁を感じます」と穏やかに語った。原作者の村井理子さんは、家族大集合のシーンに感動したそうで「本来は無理なんだけど、映像の世界で集まることができたのが、ちょっと安心感につながったし、父と母のことを考えるきっかけになったのは大きな変化」と笑った。

 オダギリは撮影前にオンラインで村井さんと話しができる機会があったものの「今から演じる人の答えを先に見せてもらいたくないというか、探していきたいみたいな。脚本だけを信じていたい」と、あえて断っていたことを告白。中野監督は「その分、僕が村井さんにたくさんお話を聞いてちゃんと本に反映させていたと思うので、できたお兄さん像を村井さんが見て、『本当にお兄さんみたい』と言ってくれたのはうれしかったです」と撮影の裏側を明かした。

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