相撲部屋で作られる料理を総称して「ちゃんこ」と呼ぶ。今回は湊(みなと)部屋で作る「回鍋肉(ホイコーロー)」を紹介する。

同部屋は弟子が公平に稽古を積めるよう、ちゃんこ長を置かず、三段目以下が日替わりで作る。今回、調理した三段目・諒兎馬(あきとば、26)はおかずの回鍋肉を「ご飯が進むし、野菜も取れる」と好評だという。

 中華料理の回鍋肉はまず合わせ調味料作りから。次が具材の肉を炒めて、焼き色がついたら取り出すことがポイント。そしてニンジン、キャベツ、玉ネギを炒めて、これらも取り出す。最後に肉と野菜を同時に入れて、合わせ調味料を入れることで混ざり具合と食材の焼き加減が均等になる。「豆板醤(とうばんじゃん)で辛さはお好みで」

 大相撲で史上3人目となる英国出身(1997年中国返還前の香港を含む)のニコラス・タラセンコ研修生(16)は「英国より日本のちゃんこはおいしいです」と笑顔。ご飯に回鍋肉は組み合わせが良く、食が進むようだ。(山田 豊)

 ◆回鍋肉(5人前)

 ▽材料 豚バラ肉240グラム、玉ネギ半分、キャベツ240グラム、ニンジン80グラム、ニンニク適量、甜麺醤(てんめんじゃん)大さじ2、豆板醤小さじ2、オイスターソース大さじ2、日本酒小さじ2、しょうゆ適量、砂糖小さじ1、サラダ油

 ▽作り方 〈1〉甜麺醤、豆板醤、オイスターソース、日本酒、しょうゆ、砂糖を混ぜて「合わせ調味料」を作る〈2〉豚バラ肉を3~4センチに切る。キャベツ、ニンジン、玉ネギも食べやすい大きさに切る〈3〉鍋にサラダ油と細かくしたニンニクを入れ、豚肉を両面に焼き色をつける。火が通ったら取り出し、余分な脂を除く〈4〉キャベツ、ニンジン、玉ネギを入れてさっと炒める〈5〉取り出した豚肉と「合わせ調味料」を入れて具に絡ませるように炒める。

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