◇ノルディックスキー・ジャンプ W杯(23日、ノルウェー・リレハンメル)

 女子個人第2戦(ヒルサイズ=HS140メートル)が行われ、今季のグランプリ(GP)個人総合女王の丸山希(北野建設)が、合計283・6点で22日の開幕戦に続き勝利し、2連勝を飾った。

 もう手がつけられない。

1回目にコーチリクエストによりスタートゲートを他の上位が飛んだ14番から13番に下げた。助走スピードが他より落ちるため失敗すれば飛距離が伸びないが、それでも、空中に力強く飛び出すと正確無比なジャンプで134メートルまで飛距離を伸ばして首位に立った。2回目も133メートルのビッグジャンプを披露し、2戦連続で完全勝利。2位に飛距離換算で16メートル差をつける異次元ジャンプで再び世界の頂点に立った。

 21日の混合団体で日本の優勝に貢献すると、個人戦の開幕戦だった22日のラージヒルで高梨沙羅(クラレ)、伊藤有希(土屋ホーム)に続く日本勢3人目のW杯勝者になったが、勢いは止まらなかった。今オフ、足裏の感覚をより大事にし、重心の位置を常に意識。飛び出しでより力を伝えられるよう助走路の滑りが安定したことで、飛距離につなげている。来年2月のミラノ・コルティナ五輪での金メダル奪取が現実味を帯びる勝利となった。

 他の日本勢は、伊藤有希(土屋ホーム)は6位、高梨沙羅(クラレ)は14位、宮嶋林湖(松本大)は15位、勢藤優花(オカモトグループ)は19位。佐藤柚月(東京美装)は32位だった。

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