東都大学野球秋季リーグ戦の表彰式が23日、東京・文京区の中大後楽園キャンパス内で行われ、一橋大の3部昇格の原動力になった二刀流、泉川詩人(しど)投手(4年=千葉)は最高殊勲選手、最優秀投手、最優秀防御率に加え、投手と外野手でベストナインを受賞。「5冠」に輝き、学生野球生活で有終の美を飾った。

 今秋の4部リーグ戦では7試合に登板し、4勝1敗、防御率1・46で優勝の立役者に。登板37イニングを上回る39三振を奪い、チームを引っ張った。打撃でも全14試合に出場し、打率3割2分6厘、9打点と結果を残した。「外野手でベストナインを取れるとは思っていませんでした」と穏やかな笑みを浮かべた。

 千葉県内屈指の名門進学校・県千葉では「4番・投手」。2浪の末に入学した一橋大で、才能が開花した。今秋の順大との3、4部入れ替え戦では先勝後の第2戦に先発。6回5安打1失点の好投で、2戦2勝での3部昇格を現実に。後輩たちに最高の置き土産を残した。投打二刀流に明晰な頭脳と羨ましい限りだが、卒業後は一般就職の予定。ビジネスの世界で暴れまくる。(加藤 弘士)

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