フィギュアスケート 全日本ジュニア選手権 最終日(24日、東京辰巳アイスアリーナ)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位の中田璃士(りお、TOKIOインカラミ)が170・26点、合計255・25点で連覇を達成した。西野太翔(たいが、星槎国際高横浜)が235・64点で2位。

蛯原大弥(駒場学園高)が215・90点で3位だった。

 中田は演技を終えると右手でガッツポーズをつくり、力強く振り下ろした。2位に約20点をつけ、目標としていた圧勝を飾り昨季世界ジュニア王者の貫禄を見せた。だが、喜びの直後に悔しさがあふれた。「最初のジャンプが終わった後から体力がきつかった。ジャンプは良かったが、ほかの選手より、滑り込んでいないことがばれた。そこはうれしいと言うより悔しい」と左足の疲労骨折から練習が積めず、もどかしい表情を見せた。

 体力に不安があった中でも、急きょ4回転3本構成に挑んだ。冒頭の4回転サルコーを成功させると、続けて4回転トウループも着氷。3本目には4回転―3回転の連続トウループも鮮やかに決めた。「公式練習で3本降りて、(本番で)いくと決めていた」。その後もトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めるなど、高得点をマークした。

 骨折からジャンプの練習ができない期間は、上半身のトレーニングを中心に行ってきた。この日は4回転サルコーで軸がぶれたが、大きなミスなくまとめ上げ「折れてたのが良かったかも」と笑い飛ばした。ほかにもスケートの研究をするなど、ジャンプを楽に跳ぶための工夫を重ねてきた。

 来月はジュニアグランプリファイナル(名古屋)、全日本選手権(東京)と大きな大会が控える。「足もしっかりケアして、追い込みたい。今回、滑りが良くなかったので、そこを練習して優勝したい」と今後に向けて意気込んだ。

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