◆プロボクシング ▼スーパーフライ級(52・1キロ以下)10回戦 〇坪井智也(TKO8回2分59秒)カルロス・クアドラス●(24日、トヨタアリーナ東京)

 WBOアジアパシフィックバンタム級王者・坪井智也(29)=帝拳=が、元世界王者を下し価値ある勝利を手にした。元WBC世界スーパーフライ級王者で現WBC世界同級1位カルロス・クアドラス(37)=メキシコ=を相手に、8回に連打を仕掛けレフェリーストップでTKO勝ちした。

 完璧な試合運びで快勝した坪井は「ジャブが当たってこの距離なら今日はいけると思った。1ラウンドで勝てると確信した」と傷ひとつない顔で振り返った。左ジャブからの連打をしっかり当て、すぐに動く。この繰り返しでダメージを蓄積させ、8回に一気にフィニッシュへと持ち込んだ。

 2人のためにも勝たなければなかった。今年8月に日大時代の後輩・神足茂利さんが試合中の事故により死去。10月には病気療養中だった日大の前監督・梅下新介さんが帰らぬ人となった。「自分は好きなことができている。人生を楽しまないと2人に面目がたたない」と言葉に詰まりながら天国の友人、恩人への思いを口にした。

 日大時代に全日本選手権を4連覇すると、21年の世界選手権では日本人初の金メダルを獲得。スピード、テクニックはすでに世界トップレベルと評価され、来年の世界戦をにらみ3戦目で早くも元世界王者との対戦が組まれ、一発回答を出した。「強い相手なら誰とでもやる。

アマの強い相手はやりつくした。バム(WBA、WBC、WBO世界スーパーバンタム級王者ジェシー・ロドリゲス)でもいい」と言い切る。事実上の世界前哨戦をクリアし、来年早々にも世界挑戦の舞台に立つ可能性はある。

 ◆坪井 智也(つぼい・ともや) 1996年3月25日、静岡県浜松市出身。小学校6年からボクシングを始め、浜松工―日大―自衛隊体育学校で活躍。アマ戦績は106勝(10RSC)25敗。25年3月にプロデビュー。同年6月のプロ第2戦でバン・タオ・トランを判定で下し最速タイ記録でWBOアジアパシフィックバンタム級王座を獲得。プロ戦績は3勝(2KO)。身長160センチの右ボクサーファイター。

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