解散したグループ「TOKIO」の国分太一が「コンプライアンス上の問題行為」を理由にバラエティー番組から降板させた日本テレビの対応に瑕疵(かし)があったとし、日弁連に人権救済を申し立てた件について、司法記者クラブで会見したことを受け、26日、日本テレビはコメントを発表した。同局は「従来から申し上げているとおり、『コンプライアンス違反行為があった』ということ以上に公にできることはございません」と回答した。

 国分の会見での発言を受け、日本テレビは「会見で国分太一氏は『答え合わせがしたい』とおっしゃっていましたが、ヒアリングで国分氏自らお話しされた内容だけでもコンプライアンス違反に該当し、『青少年に見てもらいたい番組』に選定されている『ザ!鉄腕!DASH!!』を降板していただくことを即断せざるをえないものでした」と経緯を改めて説明。局として話し合いの場を設ける姿勢を示したが、現時点では「一貫して関係者の保護を第一に対応しており、何よりも関係者が自分の身元を特定され、“二次加害”がもたらされることに強い恐怖を感じております」とし、「その観点から『答え合わせ』は難しい」と回答した。

 国分は会見で「傷つけてしまった当事者の方に心からおわびの気持ちを伝えたい」と謝罪した。日本テレビとは対立する気持ちはないと語り、「私自身に常識が欠けていたことから、きちんと認識をしていなかった」と反省の思いを口にした。活動休止中には「外部の専門家による研修を複数回受けさせていただいた」と明かしていた。

【以下、日本テレビのコメント全文】

 本件につきましては、従来から申し上げているとおり、「コンプライアンス違反行為があった」ということ以上に公にできることはございません。

 会見で国分太一氏は「答え合わせがしたい」とおっしゃっていましたが、ヒアリングで国分氏自らお話しされた内容だけでもコンプライアンス違反に該当し、「青少年に見てもらいたい番組」に選定されている 「ザ!鉄腕!DASH!!」を降板していただくことを即断せざるをえないものでした。

 私共は一貫して関係者の保護を第一に対応しており、何よりも関係者が自分の身元を特定され、“二次加害”がもたらされることに強い恐怖を感じております。その観点から「答え合わせ」は難しいと考えております。

 報道各社におかれましてもこうした事情を深く理解し、報道していただきますようお願い申し上げます。また、従来から申し上げているとおり、私共は国分氏との面会等について門戸を閉ざしているわけではありません。

 国分氏の代理人が私共とのやりとり等について、一方的な情報を流布するなど、代理人の言動に不信感を感じざるをえない状況下では難しいと感じておりますが、弊社社長福田としましても、「時期がきたら国分氏の話を伺いたいし、自分の気持ちをお話しできればと思っている」と申しております。

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