陸上女子800メートルで日本記録(1分59秒52)を持つ東大阪大敬愛高の久保凛(3年)が29日、横浜市の日体大健志台陸上競技場で行われた日体大長距離競技会兼NITTAIDAI Challenge Games(NCG)の3000メートルに出場し、9分7秒80で全体トップを取った。同レースには、中学校時代から久保と競り合っていたドルーリー朱瑛里(岡山・津山高3年)も出場。

中盤まで先頭集団でレースを進めていたが、後半に苦戦し、9分31秒56で26位だった。

 久保は昨年11月の同競技会NCG3000メートルで日本高校歴代8位(当時、現9位)の8分59秒74をマーク。約1年ぶりの3000メートルで自己ベスト記録の更新を狙ったが、最初の400メートルが1分13秒とスローペースに。1500メートル通過は4分39秒。久保は残り1周で先頭に立ち、ラスト400メートルを1分4秒でカバーし、そのまま、トップでゴールした。

 「きょうは記録より一着を取ることを目標に走りました。記録はあとからついてくる、と思っていました。残り1周まで楽で、ラストスパートで切り替えることができました」と納得の表情で話した。

 久保は167センチの長身を生かしたスケールの大きな走りが持ち味で800メートルが専門種目。一昨年、1年ながら全国高校総体で優勝。昨年6月の日本選手権では高校2年ながら初優勝を果たした。さらに同年7月15日の奈良県長距離強化記録会の女子800メートルで1分59秒93の日本新記録をマーク。

杉森美保が05年にマークした2分0秒45の日本記録を19年ぶりに更新し、日本女子初の1分台で走破した。今季も成長を続け、7月の日本選手権で1分59秒52の日本新記録で連覇を果たし、9月の東京世界陸上にも出場。予選落ちに終わったが、17歳にして堂々と「世界デビュー」を果たした。「世陸で走れたことは大きな経験になりました」とトラックシーズンを振り返った。

 久保は中学時代からトラックのオフシーズンには積極的に駅伝に参加しており、和歌山・潮岬中時代には和歌山県代表として2度、全国都道府県対抗女子駅伝に出場し、3年時の2023年大会では3区(3キロ)で9分2秒の区間新記録をマークしたドルーリー朱瑛里(当時、岡山・津山鶴山中3年)に次いで9分21秒で区間2位と好走した。

 今季も駅伝に積極的に参戦。大阪府高校駅伝では2区(4・0975キロ)で13分11秒で区間2位。チームも薫英女学院に敗れて2位だったが、近畿高校駅伝では2区で13分22秒で区間賞と力走し、チームも優勝。各府県大会の優勝校を除いたチームでトップとなり、近畿枠で全国高校女子駅伝(12月21日、京都市)の出場権を獲得した。

 昨年の全国高校駅伝では2区で区間賞の力走で21位から5位まで順位を上げて16人をごぼう抜きしてチームの6位入賞に貢献した。「最後、東大阪大敬愛高に恩返しがしたい。去年の順位を超えて入賞が目標です」と前向きに話した。

 サッカー日本代表のMF久保建英(24)=スペイン・レアル・ソシエダ=のいとことして知られるが、久保凛自身が陸上競技のトップランナーとしての地位を確立している。

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