◆明治安田J2リーグ▽第38節 水戸2―0大分(29日・Ksスタ)

 水戸は茨城・城里町に異色のトレーニング施設を構えている。廃校となった城里町立七会(ななかい)中学校を“居抜き物件”とし、18年から利用。

旧校舎をクラブハウスとして使用する革新的拠点に、岡島記者が「潜入した」。

 * * * * *

 正面玄関を入ると、そこは完全に学校の昇降口。来客用の靴入れは、学校のげた箱がそのまま使用されている。「自律 勤勉 健康 和協 制作/平成2年度卒業生一同」と記された校訓の飾りが残されており、来客を出迎える。

 15年度限りで廃校となった校舎を、水戸と城里町の町民センターが共用している。1階のクラブ用スタッフルームは元教室。会議の際に黒板を使用することもあるという。教室の後ろには時間割…ではなく、今季の日程が貼り出されていた。

 ジムは選手と地元住民の共同利用。私が足を踏み入れた時間帯は、筋力アップに励む選手と、健康維持に励む地域の方がともに汗を流していた。長らく専用ジムがなかったクラブにとって、念願の環境だという。

 2階のミーティングルーム兼食堂は、足を踏み入れた瞬間に元図書館だとわかる。

本棚が部屋を覆う形状となっており、一部の書籍がそのまま残されている。旧音楽室(ピアノが残ったまま)は撮影用の部屋として用い、荒天時は体育館でトレーニングを行うこともあるという。旧部室は、用具入れ(物置)として大活躍。旧校庭には、立派な天然芝ピッチが2面。トレーニングの時間帯以外は、地域住民にも開放している。

 改修からそこまで日が経(た)つことなく廃校となった事情もあり、古さは一切感じない。施設としての充実度はJ1級と言える。低予算クラブが繰り出した“奥の手”は、チームの躍進を下支えしている。(岡島 智哉)

編集部おすすめ