大相撲の冬巡業が30日、長崎・諫早市で行われた。九州場所を制したウクライナ出身の新大関・安青錦(安治川)は、幕内・平戸海(境川)にぶつかり稽古を行った。

「新大関・安青錦」とアナウンスされると大きな拍手と歓声を浴び、「うれしかったです。大関にならないと味わえない」と喜んだ。

 大関になると、今までの申し合い稽古と違い稽古相手を指名する。この日相撲を取る稽古はしなかったが、「思い切りくる人を指名したい」と意気込んだ。この日は長崎のちゃんぽんを食べ「元々ラーメンは好きだけど、初めて食べるちゃんぽんはおいしい」と笑顔を見せた。

 この日はウクライナから安青錦と同様に戦禍を逃れて23年に来日した長崎鶴洋高・相撲部に所属のエゴール・チュグンさん(3年)と支度部屋で2年ぶりに再会した。現地の言葉で日本での生活や相撲について教えた。「子どもの時から知っている。元々体でかかった。こういうタイミングで会えてうれしい」と思わぬ再会にうれしそうだった。兄がロシアとの戦争に出兵しているというエゴール・チュグンさんも「安青錦関の成功に続きたい」と角界入りを夢見ていた。

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