J2の北海道コンサドーレ札幌は29日の愛媛戦に3―0で勝利し、12位で2025年シーズンを終えた。1年でのJ1復帰を目指すも、プレーオフ圏の6位以内に一度も入ることなく終わった今季を、本紙で解説を務める吉原宏太氏(47)が、今年最後の「宏太’sチェック」で振り返った。
J2は最終節まで優勝決定がもつれ込むなど、盛り上がりを見せた。その中に札幌も入りたかったのが本音だが、4連敗スタートから盛り返すのは難しかった。1年を通した内容を見ても、12位という順位は妥当なもの。愛媛戦を見て思ったのは、現役最後の試合となった深井のような選手が出てこないと、ということだった。
ボランチという名の通り、全体のバランスを見ながら攻撃の起点となり、しっかりとかじ取り役を務めていた。ボールを取りに行くタイミングや仲間へのパスの当て方など、強かった時の札幌をほうふつさせる素晴らしいプレーを出してくれた。まだまだできると感じさせてくれた深井のような選手がいると、試合は簡単に進められる。クラブに大きなものを残してくれた彼には心からお礼を言いたい。
来季、強い札幌となるためには、深井のような選手が欲しい。攻守の中心を務める高嶺だけでなく、精神面を含め、最低もう一人、チームを引っ張る存在は必要だ。あとは若手がもっとハツラツとした姿を見せていかないと。優勝した水戸を見れば明らかなように、ゴールに向かってパワーを使えるようなチームを目指す必要がある。
もう一つ、明確な強みを持たないと。1年を通して改善できなかったのがクロスの精度。チャンスをつくれるところまで行っても質が低いし、仕留めるための中への入り方もできないままだった。FKなどもそうだが、練習から反復してやらないと試合でやれるわけがない。その追求を個人に任せていては課題は修正できない。全員で徹底してストロングポイントをつくっていくこと。札幌にはこの形があるとなれば、得点の確率はもっと上がってくる。
試合のたびに波があると言われてきたが、一定のパフォーマンスを出し続けられないのはそれだけの選手ということ。J2で下位に終わった事実に、コーチ陣も含めて一人一人が向き合っていく。大ざっぱにやっていてはダメ。一つ一つにしっかり取り組みながら、もう一度、階段を上っていってほしい。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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