◆プロボクシング▽95・0キロ契約8回戦 但馬ブランドン・ミツロ(TKO 1回1分57秒)ムサ・ンデガ(3日、大阪・カンテレなんでもアリーナ)

 前日本ヘビー級(90・7キロ以上)王者で東洋太平洋同級10位の但馬ミツロ(31)=TMK=が、ムサ・ンデガ(39)=ウガンダ=に1回TKO勝ちし、再起戦を飾った。

 右ファイターの但馬は、スイッチヒッターの相手が左構えで向かってきたところ、左フックで最初のダウンをゲット。

立ち上がってきた相手に連打を浴びせ、初回で試合を終わらせた。「左ストレートに合わせるカウンターの左フックは練習通り。再起できてよかった」と、ひとまずは2戦ぶり勝利に笑顔を見せた。

 5月のハーバート・マトヴ(ウガンダ)戦でプロ初のKO負け。10月に亀田ジムからTMKジムへ移籍し、前試合で120キロあった体重を今回は95キロ契約まで約25キロ絞り込み、キレのある動きを見せた。食事や減量をサポートしてくれた婚約者の元女子プロボクサーで、元女子東洋太平洋ミニマム級王者・千本瑞規(ちもと・みずき)さん(31)がこの日、初めてサブセコンド入りしてくれたことで、さらに発奮。快勝し「本当に感謝している。24歳から付き合って7年。来年には入籍したい」とフィアンセを抱きかかえた。千本さんも「自分の試合より緊張しました」とホッ。敗戦を乗り越えて再出発した喜びを分かち合った。

 来春予定の次戦はヘビー級ではなく、1階級下のクルーザー級(90・7キロ以下)を予定。

さらに体重を落とせる手応えがあれば、もう1階級下のライトヘビー級(79・3キロ以下)も視野に入れていくという。減量との戦いは続くが「やればできるところを見せたい。5年計画で世界王者を目指している」と意気込んだ。

 プロ通算成績は但馬が13勝(11KO)2敗、ンデガが9勝(7KO)8敗。

 ◆但馬ブランドン・ミツロ(たじまぶらんどん・みつろ)1994年11月4日、愛知・碧南市生まれ。31歳。国籍は日本。父が日本人、母がブラジル人。テコンドーや空手を経て、享栄高1年時からボクシングを始める。2年時にインターハイ8強。中大2年時から国体、全日本選手権優勝などアマ5冠。アマ通算42勝(20KO)9敗。

22年4月、3150ジム(現KWORLD3ジム)よりプロデビュー。同8月、日本ヘビー級王座を獲得し国内最速プロ2戦目でタイトル獲得。1度防衛後に返上。身長180センチの右ファイター。

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