9日に最終回を迎えたTBS系連続ドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(火曜・午後10時)で存在感を放った俳優の前原瑞樹(33)。主人公・勝男(竹内涼真)の後輩社員、白崎ルイ役を好演した。

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜・前8時)にも出演中で、10日には、来年放送の「豊臣兄弟!」(日曜・午後8時、1月4日スタート)で大河ドラマに初出演することも発表された。今年はドラマ4本、映画2本に加えて舞台とCMにも出演しブレイク中。一体どんな俳優なのか…。

 広く顔を知られるきっかけとなったのは、22年後期の朝ドラ「舞いあがれ!」だろう。五島でカフェを経営するさくら(長濱ねる)の夫・椿山修役を演じた。放送開始から「むっちゃん」という名前だけで存在がにおわされ、ネットは正体の考察合戦で盛り上がった。ドラマの後半でようやく前原が登場した。

 「らんまん」で2作連続の朝ドラ出演を果たす。神木隆之介演じる主人公・万太郎が植物学を学ぶために出入りを許される東京大学の植物学研究室の学生・藤丸次郎を演じた。「舞いあがれ!」も「らんまん」も、オーディションではなく、過去に前原が出演した作品が縁となり出演オファーを受けたという。

 23年3月のスポーツ報知のインタビューでは、高2の終わりぐらいに俳優業を志したと語った。大学進学を機に上京し、学生生活と並行し「映画美学校」のアクターズ・コースで演技を学び、13年の3月に初舞台を踏んだ。

「今もそうなんですけど、お芝居はずっと楽しくて。『面白い顔だね』とか言ってくれる人たちがいて、ここまで続けてこられているんだと思います」と、濃い眉毛がトレードマークの顔も気に入っているという。俳優業では“また会いたい人になる”ことが目標だと明かし「声をかけてもらえる存在でずっといたいなって。舞台、ドラマ、映画とジャンルは関係なく呼んでいただいたところで休みなくやっていけたらいいなと思います」と語った。

 2作の朝ドラ後にブレイク。24年は「アンチヒーロー」「9ボーダー」「海に眠るダイヤモンド」(すべてTBS)、「アンメット」(フジテレビ)、「若草物語」(日本テレビ)などドラマ8本に出演した。ゆりやんレトリィバァが監督を務める映画「禍禍女」も来年2月に公開予定。続々と話題作に出演する33歳から目が離せない。

 ◆前原 瑞樹(まえはら・みずき)1992年10月5日、長崎県生まれ。33歳。大学で演劇学を専攻し、在学中に「青年団」に所属。舞台、映画、ドラマ、CMなどで活躍。

19年の映画「アボカドの固さ」は自身の体験がベースの作品で、本人役で主演。過去の出演作に20年NHK「伝説のお母さん」、22年テレビ朝日系「ザ・トラベルナース」など。カールがかかったヘアスタイルは地毛。大の中日ファンとして知られる。

編集部おすすめ