巨人・佐々木俊輔外野手(26)が“三笘流”トレーニングを生かした「佐々木の1ミリ」で、盗塁数の大幅増を狙う。10日にキャリア教育事業の一環で母校の東京・日野市立三沢中学校を訪問。

生徒から「取りたいタイトルは」と問われ、「盗塁王」と宣言した。来季に向けてチームは走塁改革に動いており、俊足の佐々木にかかる期待は大きい。「足を売りにしてるので食い込みたい。盗塁は足の速さだけじゃないので、極めていって、監督が使いたいと思える選手に」と誓った。

 改革を始めている。今季は53試合で打率2割4分8厘、10打点、盗塁は1。今オフは筑波大陸上部の谷川聡監督(53)に走り方の指導を受けている。サッカー日本代表MF三笘薫(28)=ブライトン=、陸上男子200メートルで世界選手権2大会連続代表の鵜沢飛羽(23)=JAL=らを指導した専門家に助言をもらいながら、練習を2回実施。「走りや体の使い方を学んでいる。今までの自分にない感覚。いい勉強です」と充実の時間を過ごしている。

 練習後は腹筋や腸腰筋にこれまでにない疲労を感じたという。

「使えてない部分がまだあるので、もっとよくしたらスタートも楽になる。走り方が悪いとトレーニングにならないという話ももらったので日頃の走ることの一個一個が大事という気づきもある」と、日常から意識を変えながら今後も名伯楽に師事する予定だ。サッカー・カタールW杯の“三笘の1ミリ”に代表されるように、ギリギリで勝負が決まるのがスポーツの世界。細部にこだわることで先の塁に少しでも近づく、速く到達する。まさに“ジョージの1ミリ”で盗塁数アップをもくろむ。

 外野争いは熱を帯びるが、負けるつもりはない。「3枠しかない枠に入ってレギュラーを取りたい」。ディテールを詰めていき、グラウンドを駆けまわる。(宮内 孝太)

 〇…佐々木が出身の東京・日野市役所を訪れ、古賀壮志市長(48)を表敬訪問した。古賀市長にあいさつすると、10分ほど歓談。「日野市スポーツアンバサダー」の佐々木は「来年は開幕から1番、センターにこだわる。1番が打ったらチームも勢いに乗るし、それも1番の醍醐(だいご)味だと思うので頑張りたい」と決意を口にした。

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