巨人の育成・中田歩夢内野手(21)が11日、最大震度6強の地震被害を受けた故郷・青森への恩返しへ、早期の支配下復帰を目標に掲げた。来年6月30日には青森でヤクルト戦が開催される。

実家は大きな被害はなかったというが、テレビ報道を見て心を痛め「来年地元で1軍の試合があるのでなんとかそこに出たい」と強く決意した。

 地元で雄姿を見せて少しでも明るい話題を届けたい。「ずっと地元で育って、いろいろな人に支えてもらった故郷。1軍選手として帰るのは、地元の人にも勇気や元気を与えられるのかなって思います」。弘前市出身で、東奥義塾から22年ドラフトで育成4位で巨人に入団。昨季は3月に支配下登録を勝ち取ったが、1軍デビューを果たせず、再び育成契約に。今季は3月に右第4指末節骨骨折でリハビリも経験した。それでも「ファームでは(坂本)勇人さんに助言をもらってトレーニングから打撃につなげる動きを意識しています」と心は折れていない。

 支配下復帰へオフも鍛錬は続く。「昔の地元の監督、コーチもよく連絡をくださる。そういう方たちをなんとか(1軍に)行って喜ばせたい」。地元で大歓声を浴びる日をイメージしながらひたすら、バットを振る。

(水上 智恵)

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