2022年10月に交通事故に遭い死去したザ・ドリフターズの仲本工事さん(享年81)の妻で歌手の三代純歌(みだい・じゅんか、57)が、事実に反する報道で名誉を傷つけられたとして「週刊女性」の発行元「主婦と生活社」に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は12日、三代の請求を棄却した。裁判費用は三代が負担するという判決を言い渡した。

 三代は赤茶色のめがねをかけて前を見つめた。裁判官から「基本的には責任が認められない」と告げられると、喜多村洋一弁護士や周囲を見渡し、困惑した表情を浮かべた。

 判決から約50分後、報道陣の取材に応じ「残念な結果になりましたが、私の弁護士の喜多村先生が『この判決は絶対に間違っている』とのことだったので、控訴することになりました」と控訴の意向を示した。「週刊新潮」の発行元「新潮社」と、「女性自身」の発行元「光文社」とも訴訟中。「間違ったことは言っていないので2社の裁判も頑張っていきます」と徹底抗戦の構え。「真実は真実。そこを証明していきたい」と力を込めた。

 三代は、仲本さんの死去後に一部週刊誌で「モンスター妻」「戒名料を着服しようと企てた」などと報じられ、3誌の発行元に計8250万円の損害賠償を求めた。8月に行われた「主婦と生活社」との第3回口頭弁論では「事故当日に駆けつけた加藤茶が三代にどなった」と報じた点を「全くない。『今日は来てくださって、ありがとうございます』と言うと、(加藤が)こっくりとうなずいた」と話していた。

 この日も三代は「加藤さんにどなられていないのは真実なので…」と言葉を詰まらせながら主張し、足早に立ち去った。

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