井上尚弥「世界にアピール」、２７日サウジ決戦へ「しっかりとＫＯしたい」

2025年12月13日(土)17:02

◆プロボクシング　▽ＷＢＡ・ＷＢＣ・ＩＢＦ・ＷＢＯ世界スーパーバンタム級（５５・３キロ以下）タイトルマッチ１２回戦　４団体統一王者・井上尚弥―ＷＢＣ同級２位アラン・ピカソ（１２月２７日　サウジアラビア・リヤド、モハメド・アブドゥー・アリーナ）

　２７日にサウジアラビア・リヤドで行われる「ＴＨＥ　ＲＩＮＧ　Ｖ：ナイト・オブ・ザ・サムライ」に参戦する世界スーパーバンタム級４団体統一王者・井上尚弥（３２）＝大橋＝が１３日、横浜市内の所属ジムで練習を公開。シャドーボクシング、弟の拓真とのマススパー、ミット打ちを各1ラウンド披露し、ＷＢＣ同級２位アラン・ピカソ（２５）＝メキシコ＝との防衛戦へ向け「２７日は日本人トップ選手が勢ぞろいするので、すごくレベルの高い技術を見せられるんじゃないか。

全選手含め、世界にしっかりアピールできると思う」「自分の中で理想とする展開というものはいくつか組み立てている。どんな展開にしろ、最後のフィニッシュ、今回はしっかりとＫＯ決着したい」と意気込みを語った。

　井上は９月１４日の前戦で、名古屋・ＩＧアリーナでＷＢＡ同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ（ウズベキスタン）を大差判定で下した。１０月６日から３日間、神奈川・小田原市での走り込み合宿を行い、ピカソ戦に向けて練習を再開。自身の練習と並行して、１１月２４日にＷＢＣ世界バンタム級王座決定戦で那須川天心（２７）＝帝拳＝を下して王座返り咲きを果たした弟・拓真（２９）＝大橋＝の練習もサポートした。今年はすでに１、５、９月に防衛戦を行っており、年間４試合はデビュー翌年の２０１３年以来１２年ぶり２度目となる。

　対するピカソは、メキシコ最難関のＵＮＡＭ（メキシコ国立自治大）で脳神経学を学び、将来は「ノーベル賞をとりたい」と語る異色の秀才ボクサー。イケメンで、メキシコで高い人気を誇る。今年７月の前戦では、米ラスベガスで亀田京之介（ＭＲ＝当時ＴＭＫ）と１０回戦で対戦し、２―０の判定で勝利している。

　サウジでは、来年５月に東京ドームでの対戦が計画されている前ＷＢＣ＆ＩＢＦ世界バンタム級王者・中谷潤人（２７）＝Ｍ・Ｔ＝と初めて同じリングに上がる。スーパーバンタム級転向初戦となる中谷は、ＷＢＣ世界同級１０位セバスチャン・エルナンデス（２５）＝メキシコ＝と対戦する。エルナンデスは昨年１１月に来日し、井上のスパーリングパートナーを務めている。

井上と中谷にとって、サウジでの戦いは東京ドーム決戦へ向けて負けられない“前哨戦”となる。

　戦績は井上が３１戦全勝（２７ＫＯ）、ピカソが３２勝（１７ＫＯ）１分け、中谷が３１戦全勝（２４ＫＯ）、エルナンデスが２０戦全勝（１８ＫＯ）。

編集部おすすめ