映画監督の原田眞人(はらだ・まさと)さんが8日午前0時39分、都内の病院で死去したと業務提携していた芸能事務所「つばさプロジェクト」が13日、発表した。76歳だった。

監督として社会派作品から娯楽作品まで幅広く手掛け、俳優、小説家、映画評論家などマルチに才能を発揮。葬儀は妻の原田瑞穂さんが喪主を務め、近親者のみで執り行い、後日、お別れの会を予定している。

 原田さんと8本でタッグを組んだ“盟友”の俳優・役所広司(69)が13日、コメントを発表し、原田さんをしのんだ。

 役所は1995年公開の「KAMIKAZE TAXI」で原田さんの作品に初めて出演。同作で初めて海外の映画祭に参加した。かつて、スポーツ報知のインタビューでは「その時に現地の人たちが自分の作品を楽しんでるのを見て、映画の力を知りました」と話しており、原田さんは役所が日本を代表する映画俳優となるきっかけを作った一人だった。

 今月1日に原田さんの家族から連絡を受け、3日に病院を訪問した。「昔話に花が咲き、病室を出てコーヒーを飲みに行きました。原田組のスタッフが合流し、和やかな時間を過ごせました」。帰る際には「『また、やろう』と監督から声をかけていただき、『お待ちしてます』と答えて、その日はお別れしました」という。

 それだけに、その5日後の悲報に「こんなに早く逝かれるとは、驚きでした」と衝撃を受けた様子。1か月前に師匠である俳優・仲代達矢さん(享年92)を失ったばかりの役所は「でも、最後にご挨拶(あいさつ)が出来て良かったです。

寂しい年末になりそうです」と言葉を絞り出した。

 佐藤仁美(映画「バウンス ko GALS」に出演)「18の時初めての主演映画を撮ってくださった原田眞人監督。あの作品でたくさんの賞をいただき俳優人生が大きく動きました。ありがとうございました。監督の作品に出演できたことを誇りに思います。心から感謝しています。本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします」(インスタグラムより)

 椎名桔平(映画「金融腐蝕列島 呪縛」などに出演)「現場に入ると厳しい監督でしたが、良いシーンが撮れると、途端に無邪気に笑う顔が忘れられません。ありがとうございました。心より御冥福をお祈りいたします」(インスタグラムより)

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