女性芸人の日本一を決める日本テレビ系「女芸人No.1決定戦 THE W」が13日に生放送され、ニッチェが9代目女王に輝いた。初めて審査員を務めたお笑いコンビ霜降り明星」粗品は「賞金1000万円にしてはレベルの低い大会やった」など毒舌をさく裂。

辛らつな言葉を浴びた出演芸人たちの多くは、粗品に感謝のコメントを寄せている。

 ニッチェの2人は優勝後の会見で、粗品の審査とコメントに言及。別のお笑い賞レースでも審査員をした粗品の姿を事前に確認していたという近藤くみこは「的を射ていないことを言っているわけじゃないし、例えば他の人たちが気をつかって言わないことを言葉にして言ってくれているだけなので」と言い、審査員を務めると決まってから大会が注目されるように意識して「(粗品が)立ち回ってくれたので、本当に感謝しかない」と語った。江上敬子は粗品について「普段我々が見ている賞レースの評価よりも、もう一歩踏み込んだものをおっしゃっていた」と感じ、「粗品くんの言ってくれることは非常に的を射ているなと思いました」とうなずいた。

 最終決戦はニッチェ、エルフ、紺野ぶるまが残り、粗品は紺野に投じた。(結果はニッチェ3票、エルフ2票、紺野ぶるま2票)。紺野は一夜明けた14日に自身のインスタグラムで長文を投稿し、粗品についても言及。「審査を務めてくださった方々本当にありがとうございました。そしてキャスティングもほら、最高じゃんって話です!粗品くんを入れたのだって正解すぎる!(票を入れてくれたからいうんじゃないよ?本当だよ)」と前置きし、「女だけ、レベル、賞金、全部代弁してくれてます。分母が少ないからってネタの精度が上がりきらないのは言い訳になりません、常に男女混合の大会と同じ気持ちで挑んでますが、不思議なものでライバル数が多いほど精度が高くなるのは事実です。だめですね、上げないと」と女性芸人の評価に納得していた。

 続けて「わたしたちにヘイトがあまり向かず、論点は粗品になってます」と、審査員である粗品に注目と矛先が向いていることに言及。

「こうなるとわかった上でなぜそこまで背負ってくれてるのか、はかれませんが、お笑い愛がそうさせたのは間違いないです。ああいいながらこの大会に愛がないとできません。大会の楽しさが五百倍それ以上になりました」と粗品のお笑いへの愛に敬意。「やだとか、むかつくなんて思うわけないでしょ!言い過ぎだなという部分はあったけど、言われた側はみんなから『そんなことないよ、面白かったよ』と言われるわけでじゃあもうファイナリストにいいことしかないよ」と本音を明かした。

 粗品が「おもんなさすぎる」などと辛口評価したお笑いコンビ「もめんと」の竹田百花は自身のX(旧ツイッター)で「審査員の皆さまからもコメントいただき次に向けてもっと面白くなれるように精進します!」と受け止めて反撃を誓った。

 粗品と“一触即発”で視聴者をヒヤヒヤさせたのは「エルフ」の荒川だ。粗品は、エルフが普段「質の悪い客」を相手にネタを披露していると指摘。荒川は「粗品さん、本当にありがたいんですけどWから出ていってもらっていいですかー」と反撃する場面もあった。その荒川は一夜明けた14日にTBS系「サンデー・ジャポン」(日曜・午前9時54分)に生出演。爆笑問題太田光が「普段、質の悪い客の前でやってる」「レベルが低い」と粗品の発言を再現すると、荒川は「太田さん、サンジャポから出ていってください」と返し、粗品とのやり取りを笑いに変えていた。

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