俳優の横浜流星が主演を務めたNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」が14日、最終回を迎えた。横浜はこの日、都内で行われたパブリックビューイング(PV)とトークショーに共演の橋本愛(29)らと出席した。

 会場は当選倍率34倍(応募約2万8600人)を抽選で勝ち抜いた約800人が来場。PVでは笑い声を上げ、涙する観客の姿も。キャスト陣が登壇すると、割れんばかりの拍手が送られた。

 江戸の出版人で主人公の蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう)を演じ切った横浜は「無事に最終回を迎えられ、感謝の気持ちが大きいです」と万感の表情。「『べらぼう』を愛してくださった皆様に支えられました。『おつかれ山』でした」と、おなじみの名セリフを交えて共演陣をねぎらった。

 10月のクランクアップまで約1年半を“蔦重”にささげ、「蔦重を生きてみて、自分とは全然違うと感じていたけど、志の部分は理解できるところが多く、学ぶことも多かった。来年はプロデューサー業に挑戦したいと考えているので、吸収できたらという思いでした」と江戸のメディア王からの刺激を明かした。

 共演陣は撮影の思い出話に花を咲かせた。中村蒼は、横浜が歌舞伎役者を演じ、大ヒット中の映画「国宝」(李相日監督)を引き合いに「(第33話で重三郎が町中で踊るシーンで)流星がやけに上手に、きれいに女形っぽく舞っていた。撮影時は『国宝』をやっていること知らなくて。オンエアを見て『国宝匂わせてる!』とめっちゃ鼻についた」と笑って回想した。

 重三郎の育ての父を演じた高橋克実は、横浜の完走をたたえ「今後もぜひ時代劇をやって欲しい!」とリクエスト。横浜は、うなずきながら「もちろん、また挑戦したいです。自分は空手もやっていて動けるのに(今作では)一切、刀を持てなかった。今度は合戦のある大河ドラマや時代劇をやりたい」と闘志をみなぎらせた。

 最後に横浜は「一年間、蔦重の生きざまを見届けてくださって、ありがた山です」と深々と一礼し、観客と一本締めした。

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