トミー・ジョン手術からの復帰を目指す巨人の育成・木下幹也投手が14日、ジャイアンツ球場で練習を行い、順調にリハビリを進めていることを明かした。5月に「右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術、骨棘切除術」を受け、現在は着実に復帰階段を上っている。

この日はキャッチボールなどで120キロ台の球を投じた。「順調です。何も痛みとか症状もないです」と汗をぬぐった。

 木下は横浜から20年育成4位で入団。4年目だった昨年は7月下旬から約2か月ウエスタン・リーグの「くふうハヤテ」に派遣され、8登板で2勝2敗、防御率1・29の好成績を残した。今季の支配下昇格が期待されていたが、春先に右肘に違和感を覚え、手術。「悔しかったですけど、切り替えるしかない。復帰した時に取り返せるような衝撃的なピッチングをしようと思っている」と前を向いてリハビリに励んでいる。

 術後は肉体改造に力を入れている。徹底的なトレーニングで体重は5キロ増加して、100キロに到達。制球力や多彩な変化球に定評がある23歳は「出力、球速を上げたい。ピッチングも変わってくる」と思い描く。

 来季はプロ6年目。「(球団からは)球速も上がったらもっと期待値も上がる、楽しみにしていると言ってもらった。育成で6年目はあまりない。感謝しないといけない」と力を込める。患部の状態を慎重に見極めながらになるが、夏前の実戦登板を見据えている。復帰を目指して歩む道のり。木下は確実に一歩ずつ、前へ進んでいく。

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