◆J3・JFL入れ替え戦第2戦 沼津1-1滋賀(14日、愛鷹)

 サッカーJ3・JFL入れ替え戦の第2戦が14日に行われ、JFL2位の滋賀が、J3・20位の沼津と敵地で1―1で引き分け。2戦合計4―3で制し、同県初のJリーグ入りとなる来季J3昇格を決めた。

これで、J1~J3まで60クラブのJリーグ経験がない県は24年シーズン後にJFLに降格した岩手を除き、現在は福井、三重、和歌山、島根の4つだけとなった。

 前半22分、サイドからのクロスにMF秋山駿(26)が頭で合わせて先制。2分後に追いつかれたが、1―1のまま、昇格切符をつかむと、レイラック・イレブンはサポーターに向かって歓喜した。昨季途中から就任し、球際の激しさや戦うメンタリティーを植え付けた、元U―23日本代表DFで京都、名古屋などでプレーした角田(かくだ)誠監督(42)は「滋賀のサッカーの歴史が変わった一日。滋賀にはいい選手がいるが、プロチームがなく、県外に出る流れがあった。我々が受け皿になり、滋賀の子どもたちの目標になるということでスタートした。つかめてよかった」と喜びをかみ締めた。

 05年に誕生すると、08年にJFL参戦。チーム名は「MIO(ミオ)びわこ草津(後に滋賀)」として地域クラブとして活動した。23年にクラブ体制を刷新し、「レイラック滋賀FC」と改称。同年JFLでは勝ち点1差届かず3位。3年かけてようやく今回入れ替え戦を制し、43都道府県目のJクラブの仲間入りを果たした。

 前身のMIO時代を知る、先制点の秋山は「以前は練習場を転々としていたのが、レイラックになってからは固定の練習場があり、サッカーに集中できている。滋賀の歴史を変えようと臨んだ。(来季J3入りに)チャレンジャーとして上を目指したい」と声を弾ませた。

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