◇リーグワン第1節 静岡BR39―27横浜(14日・日産スタジアム)

 静岡ブルーレヴズがアウェーでの開幕戦で横浜を39―27で下した。新加入のフィジー代表CTBセミ・ラドラドラ(33)が先発し、前半32分にリーグ初トライ。

さらに後半2分のSH北村瞬太郎(23)のトライにつながるパスを送るなど早速本領を発揮した。一部の主力が欠場する中で2年連続開幕戦白星を挙げ、初のリーグ制覇に向けて幸先の良いスタートを切った。

  レヴズが小雨が降る中で激闘を制した。前半6分に先制トライを許したものの、同10分にWTBマロ・ツイタマ(29)のトライで反撃ののろしを上げ、合計6トライ。前半は3トライを許したが、後半はノートライに抑えた。藤井雄一郎監督(56)は「強みのアタックで脅威を与えられた」と選手たちをたたえた。

 フィジー代表11キャップを誇る世界屈指のバックス、ラドラドラが全力プレーを見せた。パワーとスピードを生かした突破力で相手を翻弄(ほんろう)。1トライのみならず、タックルされながらも的確なパスでつなぐオフロードプレーで攻撃の流れをつくった。後半15分にはゴール前の混戦で頭部を痛めた模様。救急車で搬送されたため、次節で復帰できるかは不明だ。

 プレーヤーオブザマッチに選ばれた北村は容体を心配しながらも「タックルされてもタダでは死なない。

(相手と)当たると絶対に何かをしてくれる」とその強さを代弁した。

 この日は南アフリカ代表での活動のため、合流が遅れた主将のNO8・クワッガ・スミス(32)が不出場。だが、指揮官の「チーム全体のレベルアップを示したかった」という期待に、全選手が応えた。

(甲斐 毅彦)

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