J2藤枝MYFCの監督に就任する元日本代表の槙野智章氏(38)が、静岡・藤枝市内で就任記者会見を行った。引退会見同様、自作のスライドを用いて登壇し、今後の野望やチーム方針を説明。

その一つとして、地域活性化に力を注ぐ考えを示した。

 藤枝は今季、ホーム平均入場者数が初めて5000人を突破。槙野氏は来季の目標として8000人を掲げ、地域活性化を重要なテーマに位置付けた。説明の中では、自身を象徴する言葉として「お祭り」を挙げ、「僕は試合が究極のお祭りだと思っています」と前置き。「試合以外での活動にも力を入れたい。ホームタウンでは3年に一度しかお祭りが行われていないと聞きました。選手たちが地域に出向き、出店の人たちと一緒に盛り上げることが大切です」と語り、J2徳島の選手たちが盆踊りに参加している事例も引き合いに出した。

 さらに、地域で盛んなシニアサッカーにも触れ、各世代に向けたアプローチの必要性を強調。特別シートの設置構想にも言及し、名字や世代別の席に加え、自身も犬を飼っていることから動物好き向けの席を設ける案も披露。「他のチームがやっていないことをやるのも面白いのでは」と述べた。

 槙野氏はまた「街を、スタジアム周辺を藤色に染めなければならない」と意気込んだ。チームと話し合いを重ねた上ではあるが、スタジアム近くの橋を藤色に塗る、商店街で働く人にユニホームを着てもらう、順位表を掲示してもらうなど、サッカーに関心のない住民にも藤枝MYFCの位置づけを知ってもらうための仕掛けを考えていると語った。

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