巨人が前レイズのフォレスト・ウィットリー投手(28)と契約合意に達したことが15日、分かった。獲得に向けた本格調査を進めてきた中で、待望の助っ人エース候補の加入が決定した。

来日1年目の球団外国人としてはガリクソン、ガルベス、マイコラスに次ぐ規定投球回&2ケタ勝利が期待される。

 大きな可能性を秘めた新助っ人の入団が決まった。巨人がウィットリーと契約合意に達したことが明らかになった。前所属先の米レイズが11月18日(日本時間19日)に、日本行きを目指すためメジャー40人枠から外してリリースしたと発表。それ以来、球団は獲得に向けて本格調査を進めてきたが、細部を詰めて交渉がまとまった。

 身長201センチ、94キロの大型右腕。巨人の選手では、後にプロレス界で「ジャイアント馬場」としてレジェンドになる馬場正平投手の200センチを上回り、208センチのヒルマン、202センチの秋広に次ぐ3番目の高身長だ。最大の武器は160キロ超の直球。16年にアストロズからドラフト1巡目指名され、18年のMLB若手プロスペクト(有望株)ランキングでは100人中9位に入った。球団の歴代の新外国人の中でもスケールの大きさはトップクラスだ。

 今季はメジャーで10試合リリーフ登板。マイナー3Aでは19登板(12先発)で8勝4敗、防御率2・80、61イニングで75奪三振の好成績を残した。

剛速球とチェンジアップ、カットボールも操り奪三振が多いタイプ。今季の巨人はシーズン通して先発ローテを守ったのは11勝の山崎のみで、先発不足に苦しんだだけに、ウィットリーは来日1年目から柱の一人として期待がかかる。

 球団の来日1年目の外国人で「2ケタ勝利と規定投球回」をクリアしたのは88年のガリクソン、96年のガルベス、15年のマイコラスの3人しかいない。他球団からの移籍組のメイ、パウエル、グライシンガー、ゴンザレス、ホールトンをのぞけば、日本球界初年度でエース級の働きをするのは並大抵のことではない。だが、まだ28歳と若く、成長段階のウィットリーには、それを成し遂げる潜在能力がある。

 球団は前レッドソックスマイナーの160キロ右腕、ブライアン・マタ投手の本格調査も進めている。課題の先発整備を進める中、ウィットリー獲得で先発の大きなピースが加わった。

 ◆フォレスト・ウィットリー(Forrest Whitley)1997年9月15日、米テキサス州生まれ。28歳。15年にU―18ワールドカップ米国代表で来日。16年ドラフト1巡目(全体17位)でアラモハイツ高からアストロズ入り。18年に長時間運転の眠気防止で摂取した薬に、禁止成分が微量含まれていたとして50試合出場停止に。

24年にメジャーデビュー。今季はアストロズ、レイズに所属。メジャー通算13登板0勝0敗、防御率10.57。201センチ、94キロ。右投右打。

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