阪神のドラフト1位・立石正広内野手(22)=創価大=が「令和のマートン」を目指すと誓った。15日、大阪市内で新入団選手発表会に出席。

背番号「9」がお披露目された。10年にプロ野球新(当時)のシーズン214安打など、在籍6年で4度の打率3割超えを誇るマット・マートン氏(44)から継承。「器用なバッティングをしていた」と憧れた助っ人のような安打製造機になる。

 今季の3割打者は両リーグで3人だけ。広島・小園の3割9厘が最高で、年々困難となっている。「今、3割を打つのは本当に大変」と理解するからこそ、狙う。「打てないということは、それだけ打ち取られる打席も多い。イライラを減らすために打ちたい」。将来的なWBC出場を見据える黄金新人らしく、設定するハードルは高かった。

 ただ、焦りは禁物だ。新人への助言を問われた藤川監督は「張り切りすぎないこと」と言った。「徹底したい」と呼応した立石について、二塁を中心に内野が本職だが、外野も含めて起用の幅を広げる方針。

「今年(成績が)よかった選手が来年、いいとも限らない。どこのポジションでも可能性を持ってもらう。出場機会を取ることになってほしい」と期待した。

 山口出身で初の関西生活。人見知りな性格で「コミュニケーション能力を鍛えたい」と自覚をにじませた。一流の心得を学ぶべく、佐藤輝への質問はすでに準備。殻を破り、貪欲に「3割打者」への道を進む。(直川 響)

 〇…ドラフト2位・谷端(日大)が“村田ロード”を行く。背番号は母校・日大の大先輩、DeNA・村田2軍監督の現役時代と同じ「25」に決定。今月6日の創部100周年祝賀会では「自分の良さを発揮してとにかく頑張って!」と激励された。今秋東都2部の二塁手ベストナインに輝いた即戦力は「注目されている立石より活躍したい」と力を込めた。

 〇…藤川監督が育成ドラフト2位・山崎を2月11日の紅白戦で起用し、石井と対戦させる意向を明かした。

俊足が売りの山崎が新入団会見で、対戦したい投手に石井を挙げたことから急きょ決定。「大智(石井)のプラン的に(初実戦が)11日だから、対戦してもらう。楽しみ」とほほ笑んだ。同1位のサイド右腕・神宮は右の強打者キラーとして期待。「ドラゴンズの細川、ヤクルトのサンタナらに向けて面白い存在」。育成ルーキーの2人も貴重な戦力と見ている。

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