邦画実写の興収記録を22年ぶりに更新する大ヒットを記録している映画「国宝」の李相日監督が15日、都内で行われた第50回報知映画賞表彰式に出席した。国宝は作品賞、監督賞、主演男優賞(吉沢亮)、BS10プレミアム賞に輝いた。

 表彰式後、スポーツ報知の取材に応じた李監督は、11日に米ロサンゼルスで行われたトム・クルーズ主催の「国宝」上映会について語った。トムからは「全部がいい。役者、映像、音楽、編集、脚本、全部のクオリティーが高い。スタッフワークも含めて、すべてが完璧にデザインされている」と称賛されたという。

 「国宝」は現在、第98回米アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートを目指している。李監督と配給の東宝・松岡宏泰社長が、トムに同作を見てもらえるよう相談を持ちかけたところ「トムさんはすぐに映画を見てくれて、次の日には『何かをやろう』と言ってくれました」。そしてアカデミー賞の投票権を持つ関係者向けの上映会が開催されることに。李監督は「ラスト サムライ」で共演して以来、トムと親交のある渡辺謙のメッセージを持参して渡米したという。

 「アカデミー賞の投票とか関係なく、世界的トップスターのトムさんが『この映画は素晴らしい』と熱弁してくれたことが映画人として、本当にうれしい」。アカデミー賞のノミネートは来年1月に発表予定だが、「ノミネートの可能性は五分五分でしょうね。憧れの場所。行きたいですね」と思い描いた。

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