◆第76回全日本2歳優駿・Jpn1(12月17日、川崎競馬場・ダート1600メートル、稍重)

 2023年にフォーエバーヤングが制した2歳ダート路線の頂上決戦に9頭が出走し、2番人気のパイロマンサー(牡、栗東・吉村圭司厩舎、父パイロ)が、無傷3連勝でJpn1初勝利を飾った。道中は2番手から進め、最後の直線ではベストグリーンとの叩き合いで相手を突き離し、ゴール前ではタマモフリージアの追い込みを首差でしのいだ。

岩田望来騎手、吉村調教師はともに初勝利となった。勝ちタイムは1分44秒2。

 同馬は10月に京都・ダート1800メートルで2馬身差をつけてデビュー勝ち。先月、2戦目となった、もちの木賞ではゴール前で差し切っており、今回、待望のビッグタイトル獲得となった。

 同レースは、ケンタッキーダービー(現地時間2026年5月2日、米国チャーチルダウンズ競馬場・ダート2000メートル)の出走馬選定ポイントシリーズ「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」対象レースの1つ(ほかにカトレアS、ヒヤシンスS、伏竜S)。3番人気だったJRAのタマモフリージア(田口貫太騎手)が2着。1番人気のホッカイドウ所属馬ベストグリーン(小野楓馬騎手)が3着だった。

 吉村調教師(パイロマンサー=1着)「デビュー2戦ともスタートを上手に出ていた方なので、大丈夫だろうとは思っていました。いい位置で流れに乗っているなと思いました。まだ2歳で3戦目ですし、初のナイターで心配もありましたし、ベストグリーンが持ったまま並んできたので、強いなと思いましたが、なんとかしのいで勝負根性を見せてくれました。今後についてはオーナーと相談してですが、UAEダービー(26年3月28日、メイダン競馬場・ダート1900メートル)には行きたいと思っています。ケンタッキーダービーは憧れのレースですが、まずは一戦一戦いい結果を出して、その先につながっていけば」

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