◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇正規王者・堤聖也―暫定王者・ノニト・ドネア●(17日、東京・両国国技館)

 WBA世界バンタム級王座統一戦は、正規王者の堤聖也(29)=角海老宝石=が、世界5階級を制覇した同級暫定王者のノニト・ドネア(43)=フィリピン=を2ー1の判定で下して、王座を統一し、2度目の防衛に成功した。ジャッジ2人がそれぞれ115ー113、117ー111で堤を支持。

3人目が116ー112でドネアを支持した。

 ドネアは試合後の会見に、死闘を物語るように頭に包帯を巻いて現れた。「全ての力を出し切り闘い抜いた。粘り強さが堤の強さだった。すごかった」とため息をついた。4回に全盛期をほうふつとさせる強烈な左フックで堤をぐらつかせ、序盤は優勢だったが、終盤に反撃を食らった。採点は1―2の小差判定。ジャッジ1人に6ポイント差で支持されたが、残る2人には「我々にリスペクトが足りなかった」と苦言を呈した。プロ52戦目で9敗目。うち日本選手には、井上尚弥に2連敗、堤に敗れた。43歳のフィリピンの閃光は今後について「今は家族との時間を過ごしたい」と語った。

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