テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は18日、オーストラリアで16歳未満の交流サイト(SNS)利用を禁止する法律が施行されてから1週間を経たことを特集した。

 国家レベルで子どもの利用を禁じるのは世界で初めて。

スタジオでSNS禁止法は今月10日に施行されたことを伝え、10のサービスが禁止対象で運営事業者は16歳未満の既存アカウントを凍結するなどの措置が必要で違反した場合は、最大4950万豪ドル(約50億円)の制裁金が科せられ、利用者側の親や子どもには罰則がないことを紹介した。

 法律ができた背景には、同国では、複数の調査によると情報収集や交流手段として10代の約97パーセントが平均4つのSNSを利用し世界で最もSNS利用が広がっていたが、詐欺や性暴力などの犯罪に巻き込まれるケースもあったという。また、犯罪には至らなくても同調圧力にさらされたり、激しい誹謗(ひぼう)中傷を受けて自殺するケースもあったとスタジオで伝えた。こうしたことなどから昨年11月28日に議会上院で16歳未満のSNS利用を禁止する法案が可決した。

 スタジオでは出演者がこの法律を巡って議論。日本でも同様の法律の施行を巡りコメンテーターを務める元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「導入したらいいと思っているんです、個人的には」と提言した。

 続けて「いろんなリスクあるんです」とし、テレビやゲームと違いSNSが「すごくまずいなと思っているのは、子供が健全に育っていく時に、悪意にさらされることはすごく良くないと思っているんです」とし「例えば、僕なんかも悪意であふれているんです。SNSの世界には。特にX(旧ツイッター)を中心とする世界には。そういうふうな人々の悪意っていうのが満ちあふれているなかに子供がいるっていうことは、まさに健全に育っていく意味でものすごくマイナスだと僕は思っているんです」と指摘した。

 さらに「一番最悪なのは、本人がその悪意の対象になることもあるわけです。これは暴力に等しいことが子どもがそこにさらされてしまう。

例えば、リアルの世界でですよ、親が目の前の子供に他の人が悪意が向けられているのを止めませんか?っていうんです。それは絶対に止めるでしょ?大人なのか子どもなのかわからないけど、急に子どもに向かって悪意がきたら止めるでしょ?親として。で、同じ事だと僕は思うんです」とコメントした。

 続けて「リアルな世界にはあんまりないです、それは。だけど、SNSの…特に匿名の中にはあふれかえるわけです。だから僕もSNSの世界には、ものすごい悪意があふれているんです。だけど、面と向かってそういうこと言われたことは一回もないんです。だから、リアルな世界では、それを言ったら、ケンカになっちゃうかもしれないし、ものすごいハードルが高いわけです。相対して誰かSNSの世界でつぶやいていることを僕に対して言えるような人はいないんです。だけどSNSで匿名になった瞬間にその障壁がなくなるんです。もう罵詈雑言ものすごいものがあふれちゃう。そういうふうに悪意の世界に、子供をさらすことは決していいとは思わない。

それはゲームの時代にもテレビの時代にもなかった」と訴えていた。

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